1.庄野の六地蔵塔(松浦市志佐町庄野免)
この六地蔵さんを最初にあげたのは、吉永等さん(写真の人・小佐々町の郷土史家)と鎮信鳥居を訪ね歩き、そのおり時々、六地蔵塔も見ていて、庄野のこのお地蔵さんを見て立派だナァと感心して、鳥居の次に六地蔵さんをとり上げようと決めたからです。
場所は、松浦市から福井越えをして、佐世保へ行く道の庄野バス停過ぎにあります。舗装道路に車を止めたら、数十メートル先の畑の中、こんもりと盛り上がったところ、大きな木の下、周囲の田園風景に溶け込んだすばらしいロケーションです。近づいてよく見たら竿に彫られた文字も読めます。表に「逆修(ぎゃくしゅう)」、生前に供養塔を建てることです。裏には「天正十四年・・・」西暦では1586年のことですから、400年以上も昔に建てられたものが完璧な構成でしっかりと大地に立っています。安土桃山時代というか江戸時代に移り変わる前の戦国時代に当たります。そして、長崎県の文化財にも指定されています。その説明によると「六地蔵形式多仏石塔」とあります。
龕部(がんぶ)にはお地蔵さんが上下2段にそれぞれ7体ずつ合計14体彫られています。
「九州六地蔵考」(西日本新聞社刊1979年)のなかで著者の坂口雅柳さんは逆修講衆が14名だったと説明されています。六地蔵と言いながら多いものや少ないものも見かけましたが、松浦市には多数の像が彫られたものが見られました。
この文字を見たときから「拓本」をやってみたいと思い始め、道具を買い求めてやり始めました。
うまくはできていませんが、写真よりは文字の輪郭は分かりやすいと思います。
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